アルバに取った宿は、バールも経営しています。
荷物があるので駅近が良かったのですが、何処も20㎡に満たない、ベッドだけで一杯の部屋ばかり。
同じ料金で1軒だけ若干広い部屋の宿が、駅から7分の距離にあったので、そこに決めました。
大都市トリノより高いアルバのホテル達。
トリュフ祭り期間ということもありますが、トリノよりホテル数も少ないので、高くても人が入るからでしょうね。
それにしても、トリノより1泊€20も高いとは!
それでも選んだホテルはほぼ最低料金で、その価格より安いのは1〜2軒、学生寮?と思うような部屋のみでした。
朝食は、ホテル経営の1階のバールで。
ホテル客は私ぐらいで、他は地元の人ばかりでした。
朝食は宿泊代に込みなのですが、何を頼んで良いのかがわからず、取り敢えずカプチーノ、フレッシュオレンジジュース(無いとも何も言われませんでしたが、出てきたのはフレッシュではなくパック入りジュース)を注文。
パニーノやブリオッシュ等10種程のパンが入ったケースから「好きなの食べて」と言われ、クリームコルネを取ります。
「卵料理もできるけど、何がいい?オムレツ?目玉焼き?」『オムレツで』「ハムとチーズも入れる?」『はい』
なかなかいいじゃない♪
ところが、待てど暮らせどこのオムレツが出てこない。
この後の予定もあるので、10分待ったところで聞いてみると、どうやら忘れられていたらしい。
それ程混んでもいないし、地元民はコーヒーやブリオッシュのみで、卵料理なんて頼んだの私だけなのにそこ忘れるかーい!!
2分で出てきたオムレツを掻き込み、部屋に戻ってハミガキをし、急いで駅へ。
ちょっと郊外へ行くには、どのバスも1日1〜3本しかないアルバ。
この日は生産者に指定された時間に合うバスがなかったので、タクシーで行く予定。
朝のバールで『ここまでタクシー呼べるかしら』と聞くと、「駅まで行った方がいいよ」と言われたので駅へ来たはいいものの、タクシーが1台もいません。
それでもタクシー乗り場はあるのでそこに立つと、すぐにイタリア人男性がやって来て「タクシー?乗って!」。
ただ、その彼の指す車が、タクシー表示のない黒塗りの乗用車。
『タクシーじゃないじゃん』
「タクシーだよ」と、Autonoleggio(いわゆるハイヤー)と書かれた許可証のような物を見せる彼。
『いや、そんなお金ないから』という私に「アルバはタクシーないんだよ」
。。。『え!?!?』
「いや〜、アルバは人口も少ないしさ〜、タクシーの営業許可が下りないんだよね〜」
それでも私は、この観光客の多いアルバの街にタクシーの無いことが信じられず、目の前のバールに入り確認すべく
『あのー、タクシーは?』
「今男の人が行かなかった?」・・・マジ?あれかい!!
そう、イタリアはタクシーの営業規制が色々あり、人口や観光客の多さ、他の交通機関の量などの様々な要因で、許可が下りるか決まるのです。
仕方なく男性の所へ戻り、『バローロまで幾ら?』と聞くと、彼は料金表を見せ「30ユーロ」とのたまう。
車で15分、バスなら€2,3しかしないことを下調べ済みの私は『すぐそこなのに30ユーロ?!高過ぎない?もうちょっと安くできないの?』と、ナポリの市場にでもいるかのように値切り交渉を試みるも、
「会社の規定だから無理」とバッサリ。
約束の時間は迫っているし、どうやらこれに乗るしか選択肢はなさそうだったので、渋々乗車。
30ユーロと言われはしたけれど、これ以上ボラれても困ると『昨日もここ来たのよね〜(←本当)』と、道は知っているから騙せないぞ感を強調。
『あなた、私のフィレンツェの友人に似ているわ〜(←これも本当)』とフレンドリー感も出し、どうにかこうにか目的地に到着。
しかも、訪問時間ぴったり。
余計にボラれることもなく30ユーロを渡し、帰りのバスが無いのもわかっていたので、訪問が終わったら呼べるように名刺をもらいます。
帰りは、おそらくアルバに戻った彼に迎えに来て貰い、再びアルバへ送って貰う事になるので、『それでも30ユーロ?』と確認する事は怠りません。60ユーロも取られてはかなわないですから。
帰りも30ユーロだという彼を信用し『じゃあ終わったら電話するからね』と別れを告げて向かった先は、
念願のバローロ生産者「ジュゼッペ・リナルディ」。
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